健康保険証をマイナンバーカードに!情報流出は?紛失は?何か不安だね!

2022年10月31日

 

健康保険証をマイナンバーカードへ一体化するイメージ政府は、

10月13日の記者会見で、

2024年秋を目途に、

紙の健康保険証を原則廃止し、

マイナンバーカードへ一体化

する方針を発表しました。

 

是非はともかく、世界に目を向けると、国民に番号を付与して情報を管理する個人番号制度は、海外の多くの国では早くから導入されています。

例えば、社会保障世界一と言われるスウェーデンでは、個人番号(PIN)無しの生活は不可能と言われています。

また、デンマークでも、全ての国民が個人番号(CPR)を保有しており、医療サービスを受ける時にもCPRは必須となっています。

健康保険証のマイナンバーカードへの一体化には、多くのメリットがありますが、課題もあります。

 

この記事では、健康保険証の

マイナンバーカードへの一体化に

関しての課題やマイナンバーカードの

セキュリティ面(情報流出、紛失)での

対策などについて、

わかりやすく説明します。

 

2024年秋 紙の健康保険証を廃止!課題は?

聴診器とカルテ。医療のイメージ。
ここにも個人情報があります。

政府は、紙の健康保険証を2024年秋に原則廃止し、マイナンバーカードへ一体化する方針を発表しましたが、実現するためには、2つの大きな課題があります。

 

<課題その1=個人情報は流出しないの>

全ての国民がマイナンバーカードを取得し、健康保険証として利用できるように登録する必要がある。

 

現時点でのマイナンバーカードの

交付率は約56%で、

健康保険証との紐づけをしているのは

全人口の20%程度です。

 

マイナンバーカードを

発行したくない人も多くいます。

 

個人情報流出が不安

手続きが面倒だということもありますが、最大の理由は、個人情報の漏洩が心配だという、セキュリティ面の問題です。

 

デジタル庁の調査では、マイナンバーカードを取得しない理由として、「情報流出が怖い」という人が約35%に上っています。

 

<課題その2=対応可能な施設は?>

全ての医療機関と薬局がマイナンバーカードを健康保険証として利用できるシステムの導入を行う必要がある。

 

政府は、2023年4月には原則として全ての医療機関と薬局でマイナンバーカード保険証を使えるようにする方針を示していますが、10月2日時点で、マイナンバーカード保険証を使用できる医療施設は、まだ4割弱にとどまっています。

 

マイナンバーカード保険証を使うためには、顔認証付きカードリーダーのシステムを導入する必要がありますが、まだ全部の病院に揃っているわけではありません。

 

2023年4月までに、全ての医療機関で体制を整えるのは厳しいようにも思いますが、どうなのでしょうか。

マイナポイントの貰い方は?

 

マイナンバーカードのセキュリティ対策は?

顔認証付きカードリーダー

(1)マイナンバーカードに記録される情報は?

ところで、マイナンバーカードには、どのような情報が記録されているのでしょうか?

 

マイナンバーカードのICチップに記録される情報は、

✅カード面に記載されている情報

(氏名、住所、生年月日、性別、

個人番号、本人の写真など)

✅公的個人認証の電子証明書

(利用者証明用電子証明書※1

署名用電子証明書※2

などの限られた情報です。税や年金などのプライバシー性の

高い情報は入っていません。

※1「利用者証明用電子証明書」とは、マイナポータルへのログインやコンビニなどでの証明書の取得等の際に利用するものです。

「利用者証明用電子証明書」には、利用者がオンラインサービスのために使用する秘密鍵に対応した公開鍵が記載されます。

 

※2「署名用電子証明書」とは、国税の電子申告・納税システム等のインターネットで文書を作成・送信する際に利用するものです。

「署名用電子証明書」には、住民基本台帳に記録された氏名・住所・生年月日・性別と、利用者が電子署名のために使用する秘密鍵に対応した公開鍵が記載されます。

 

(参考)マイナンバーカードに格納される公的個人認証サービスは、公開鍵暗号方式を採用しています。

秘密鍵と公開鍵はペアとなっており、片方の鍵で暗号化されたものは、もう一方の鍵でしか復号できません。

秘密鍵はカードの中の格納された領域から外に出ることはなく、秘密鍵を無理に読み出そうとすると、ICチップが壊れる仕組みになっています。

 

(2)健康保険証としての認証方法は?

医療機関などでマイナンバーカード健康保険証を利用する際は、顔認証付きカードリーダーでマイナンバーカードの顔写真データをICチップから読み取り、その「顔写真データ」と窓口で撮影した「本人の顔写真」を照合して本人確認を行います。

 

マスクやメガネ、帽子をしていても顔認証は可能ですが、精度の違いにより、カードリーダーの機種によっては、マスクをした状態の顔認証ができない場合もあります。

 

尚、

数字4桁の暗証番号に

よる本人確認も選択可能です。

 

マイナンバーカードを紛失したらどうなる?

大事に保管。でも、紛失が不安。健康保険証とマイナンバーカード
失くさないように、大事に持ち歩く。

健康保険証を廃止しマイナンバーカードへ一体化した場合、健康保険証の代わりにマイナンバーカードを持ち歩く必要がありますが、カードの紛失が心配になりますよね?

 

政府は、マイナンバーカードを持ち歩かなくても済むように、来年5月からアンドロイドのスマホにカード機能を搭載する方針を示していますが、カードを紛失する可能性はあります。

 

(1)マイナンバーカードの暗証番号について

では、マイナンバーカードを紛失した場合のセキュリティ対策はどのようになっているのでしょうか?

 

マイナンバーカードの暗証番号には、数字4桁のものと、書名用電子証明書用の英数字6文字以上16文字以下のものがあります。

 

英数字6文字以上16文字以下の暗証番号は、e-taxなど、インターネットを利用した電子申告の際に使用するものなので、ここでの説明は割愛します。

 

さて、数字4桁の暗証番号の方ですが、正確に言えば、次の3つ暗証番号を別々に設定しています。

ただし、これらは、同じ暗証番号を設定することもできるため、3つとも同じ暗証番号に設定されている方も多いかと思います。

 

①利用者証明用電子証明書用

②住民基本台帳用

③券面事項入力補助用

 

この数字4桁の暗証番号は、3回連続して間違えると機能がロックされて利用できなくなります(※3)。

 

※3 署名用電子証明書用(6文字以上16文字以下)の暗証番号は、5回連続して間違えるとロックされます。

 

まあ、これは、キャッシュカードやクレジットカードなどでも同様ですので、暗証番号は他人に知られないよう自分でしっかり管理する必要があります。

 

また、総務省は、マイナンバー制度について、次のように述べています。

 

「マイナンバー制度では、情報を一元管理するようなことはありません。

情報の管理に当たっては、今まで各機関で管理していた個人情報は引き続きその機関が管理し、必要な情報を必要な時だけやりとりする「分散管理」という仕組みを採用しています。特定の共通データベースを作ることもありませんので、そういったところからまとめて情報が洩れることもありません。」

 

(2)マイナンバーカードを紛失した場合の対処方法

もし、マイナンバーカードを紛失した場合は、届け出をすることで、一時的に使用停止することが可能です。

カードの紛失に気が付いたら、できるだけ早く「マイナンバーコールセンター」(通話料無料)へ連絡するようにしましょう。

 

<カードを紛失した時の対処方法>

①マイナンバーコールセンター

(0120-95-0178)に電話して、

交付済みマイナンバーカードの

一時停止手続きをする。

②屋外でマイナンバーカードを

紛失した場合は、再交付手続きの

前に近くの交番・警察署で

遺失届を提出する。

③市役所などで、

紛失・廃止届と再交付申請を行う。

④後日、交付通知書が送付される。

⑤必要書類(※4)を持参して、

新しいマイナンバーカードを受け取る。

※4個人番号カード紛失・廃止届、個人番号カード再交付申請書、顔写真(縦4.5cm×横3.5cm)、本人確認書類(運転免許証など)

※4 個人番号カード紛失・廃止届、個人番号カード再交付申請書、顔写真(縦4.5cm×横3.5cm)、本人確認書類(運転免許証など)

 

また、岸田首相は、10月28日の記者会見で、マイナンバーカード保険証に関して、「紛失などの事情で手元にカードが無い方が保険診療を受けられる制度を用意する」と表明しています。

カード失くしても診療はうけれます

カードを紛失した場合、健康保険を利用できないのではないかと危惧していたのですが、カードを紛失したとしても、保険診療は受けられそうなので、ご安心ください。

 

どのような方が貰えるの?

第一弾から数回に分かれて情報が流れてきますが、どんな方がどの条件で貰えるのかを簡単にまとめています。

引用:株式会社ノジマ

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まとめ

病院の受付で診察を受ける男性この記事では触れませんでしたが、健康保険証のマイナンバーカードへの一体化には、多くのメリットがあります。

 

政府は、2024年には、健康保険証だけでなく、運転免許証もマイナンバーカードへ一体化する方針を打ち出しています。

 

今後、マイナンバーカードへの一体化の流れは、増々加速していくものと思われます。

 

マイナンバーカード健康保険証について、正しい知識を知って、そのメリットを享受するようにしましょう。

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